「学芸大附属国際中等 英語」クラスで、”Dream”について考えてもらいました。
まず、次の内容の文章を読みます。この文章内の「私」は、生活保護を受けている人を自立させるプロです。
「私」はある日、生活保護を受けている人たちを集めました。そこで、「私」は人々に向かって、「あなた方の夢は何ですか」と問いかけます。一同ポカンとして、まるで、「この人、なんでこんなこと聞くんだろう」という感じです。一人の女性が、「私たちには夢なんかありませんよ」と答えます。「私」はその女性に、子供の時に、何かしたいことはありませんでしたかと尋ねます。女性は答えます。「あなたの言いたいことが分かりません。だって、ネズミが私の子供たちを噛むんですから」。
事情は、家の網戸に穴が開いていてそこからネズミが入ってきてしまうということでした。そこで、「私」は、集まっている人に問いかけます。「だれか網戸を直せる人はいませんか」。すると、一人の男性が、「昔、そういう仕事をやってましたが、今は、腰がひどくいたむんです。でも、やってみましょう」。
次の週に、みんなが再び集まりました。「私」は、女性に「網戸は直りましたか」と尋ねます。女性は、「直りました」と答えます。すると、「私」は、女性に「じゃあ、夢を持ち始められますね」と言うと、微笑みが返ってきました。網戸を修繕したくれた男性に問います。「気分はどうですか」。男性は、「不思議なことに、ずっと気分が良くなりました」と答えます。
この出来事が、集まったみんなを「夢を持てるかもしれない」という気分にさせました。「私」は他の人に夢について尋ねます。一人の女性が、「わたしは、いつも秘書になりたいと思っているんです」と答えます。「私」は、何が邪魔しているのかと問います。子供が6人いて、面倒を見てくれる人がいないということです。すると、「私」はみんなに問いかけます。「週に1、2度でもいいので、この人の子供の面倒を見てくれる人はいませんか」。すると、他の女性が、「私にも子供がいるから一緒に見てあげるわよ」と答えます。その人のおかげで秘書になりたい女性は、コミュニティカレッジに通えることになり、資格を取りました。また、子供の面倒をみてくれた女性は、ベイビーシッターの資格を取ることができました。
こうして、そこに集まった人たちは、助け合いながら全員自立することができたのです。「夢」を持つことの大切さと、自分だけではできなくても、他に助けてもらって、また、他を助けることで「夢」を実現していく話です。
この文章を読んで、小6生がどんな作文を書いてくるか楽しみです。